2020.12.05
家づくり情報
エコ住宅豆知識

HEAT20のG1グレード、G2グレードって何?について

社長 伊藤明

こんにちは!

西尾市のイトー工務店 代表の伊藤明です。

すっかり朝晩寒くなりましたね。

エコ住宅の活躍の時期です♪

と言っても私の自宅はエコ住宅ではありませんので、

エコ住宅を建てていただいた方のおウチを

うらやましく思う日々を過ごしています。


何せ、あの頃(12年前)はエコ住宅という概念が、

まだまだ世間で薄かった…。

それでも、断熱材は良いものを使うと、

光熱費が助かるし、住み心地もよいと言われていたので、

断熱材にはこだわりました。


窓は、

今ほど物価が下がっていなかったので、

当時はまだまだアルミサッシ以外の窓は、

高額で、ましてや樹脂サッシなんて使おうものなら、

おウチの価格が膨れ上がってしまう…

なんてこともあったので、

アルミサッシです。


確か当時はアルミ樹脂の複合サッシが

なかったような気がします。

出ていたかもしれませんが、

情報がなかったんですよね...


でも、今は樹脂アルミの複合サッシや、

樹脂サッシの物価も下がり、

住宅の性能を計算ソフトなども様々

発表されていて、

エコな住宅への国のバックアップあっての後押しや、

一次エネルギー消費を少なくしていこうという

皆の考えを感じるようになりました。


そんな中で、

今日はHEAT20という団体のお話しです。

HEAT20とは、

「一般社団法人 20年先を見据えた日本の高断熱住宅研究会」

という所が出している外皮性能(家の外気に触れるん部分)の

基準です。


HEAT20 G1グレード、

HEAT20 G2グレード、

ここまでが現在公式で発表されているグレードで、

ここにプラスして、間もなく、

HEAT20 G3グレードというのが

発表されると言われています。


私たちが住んでいるこの愛知県の三河エリアは、

HEAT20のG1グレードで、

家の断熱性能を表すUA値(外皮平均熱貫流率)を、

0.56W/㎡K以下、HEAT20のG2グレードで0.46W/㎡K以下と

定められています。

(ちなみにW/㎡Kは「わっとぱーへいべーけるびん」って読みます)


外皮熱貫流率(U値)というのは、

建物の外皮(外壁や屋根(天井)、基礎(床))から、

どれだけ建物の中に熱を通すのか?という数値です。

この数値が小さければ小さいほど、

熱を通しにくい=断熱性能が高い

ということになります。


そして、屋根(天井)や外壁、窓、基礎(床)などが

それぞれ素材が違うし断熱材の厚みなども違って、

まったく同じ熱貫流率ではないので、

それをあんぶん計算して、

平均(Average)を出して出した数字が、

外皮平均熱貫流率:UA値(U値のAverageでUA値)と

なります。


でも、不思議に思うことがあって、

HEAT20ではG1グレードは0.56、

G2グレードは0.46となっているのに、

国の定める基準の最高グレードは、

この西尾市を含む愛知県三河エリアではUA値0.87と

定められているんですね。


この数値を私の師匠、松尾和也先生は、

国の基準は、真冬をスーツで歩いている感覚、

HEAT20の基準は、ダウンジャケットを羽織っている感覚

と表現します。


どちらの方が暖かいのか?

という問題もあるのですが、

断熱を勉強していて思うのが、

0.87を切れば

「国の最高基準です!」

と言えてしまうのが、なんだかモヤっとしますね。


私たちが建てている建物は、

国の基準の建物から、

G1、G2、G3グレードまで

仕様選定を行っていますが、

どんなに断熱を気にされていない方でも、

最低でも0.7は確保しています。


0.87というのはいかがなものだろうか…

とどうしても思ってしまうんですよね。


これを読んでいただいている方は、

少なくとも、

国の基準ギリギリで建てるなんてことが

無いようにしていただきたいなぁって

感じています。


中には現在テレビCMで

「断熱性能が国の最高基準」と

言っているハウスメーカーさんもいます。

確かに「国の最高基準」は

間違いではないんだけど、

それって、

「真冬にスーツで外を歩ける温かさです!すごいっしょ」

と言っているものなんですよね。


すかさず「え?ダウンジャケットやコート着ないの?」

って思ってしまう私がいます(笑)


どんな住み心地を味わいたいのか?

是非、家を建てるなら、これから先は

この辺りをしっかりと

学んでいただきたいなぁと思います。


HEAT20 G1グレード、HEAT20 G2グレードは、

どうやったら建てられるのか?

これについてももしご興味ありましたら

是非、お問合せください。


また、イトー工務店の

モデルハウスもご見学いただければ幸いです。