前回の断熱材の種類と厚みについてはご理解いただけたでしょうか?もしもまだ読んでいないという方は、
をご覧ください。
では、今回もエコ住宅7つのポイントの断熱について続きのお話をしていきたいと思います。
断熱材は、どんな種類の断熱材(何を)を使っているかだけでなく、何を何㎝使っているかが重要です。
また、前回書きました「材質の熱伝導率」の表からわかると思いますが、0.05W/mK以下に位置する断熱材の性能で「どんぐりの背比べ」をするよりも、窓に使われている、アルミを樹脂に材質変更することの方が、断熱効率を何倍もアップさせることができるのも熱伝導率を知っていると理解が深まります。
なんせ、樹脂の熱伝導率は0.2W/mKなのに対し、アルミニウムは237W/mKで、1185倍の違いがあるのですか。効果絶大なのがわかります。
前回もお伝えしましたが、壁の断熱材に超高性能なものを使うためにお金をつかう位なら、窓を良くするためにお金を使った方がコストパフォーマンスはかなりアップします。
また、「私たちは、〇〇と言う断熱材を使っているから暖かいです。」と言っている会社さんがもしいらっしゃったら、厚みと材質の熱伝導率から計算した熱貫流率をしっかりと聞いた上で、断熱材の性能をご自身で判断をしましょう。
決して物珍しい断熱の営業トークに影響されてはいけません。
正直、私はグラスウールと言う、一般的に超ありふれた断熱材でも、しっかりと丁寧に施工がされてあって、厚みもじゅうぶんに確保してあれば、立派に性能発揮してくれると思っています。
実は先ほど超ありふれた断熱材とお伝えしたグラスウールは、業界内では「壁の中で下がって性能が発揮できない」「結露が壁の中で起きて黒くカビが生える」「隙間だらけになる」などのネガティブな意見が多い断熱材です。
これは、グラスウールが悪いのではなく、正しい施工が難しい断熱材だから起きる問題なのです。
グラスウールを本当に正しく施工するには、大工さんの手間を惜しまないくらいの丁寧さが必要となり、材料費と施工費の両方を含めると、決して安くはありません。
でも、一般的にグラスウールは「安くていろいろと悪い断熱材」というレッテルが貼られてしまっています。これは、日本の建築業界でもっとも有名な断熱材なのに、正しく施工がされていないという証拠でもあります。グラスウールは決して「安くて悪い断熱材」ではなく、「そこそこ高いけど、良い断熱材」と言って良いでしょう。
くりかえになりますが、断熱材は「丁寧な施工」と「素材選びとしっかりとした厚み」でしっかり計画がされていることが重要です。
ではイトー工務店ではどんな断熱材をつかっているかもご紹介しておきます。我々イトー工務店では、断熱材は主に現場発泡の吹付けウレタン断熱材を標準的に使っています。吹付けウレタン断熱材を標準化している理由は2つあります。
さて、今回のことをまとめます。
今回お伝えしたかったポイントは
1.断熱材に力を入れすぎるくらいなら、窓に力を入れた方が良い。
2.断熱材は丁寧な施工があってこそ力を発揮する。管理体制が重要。
3.イトー工務店では現場発泡ウレタン断熱材を使用し、メリットデメリットがある。
この3点を忘れずにチェックしておいてくださいね。