2024/05/12
社内の日常
外皮マイスター試験に合格!交流会にも参加してきました。
こんにちは。
イトー工務店の伊藤です。
もう半年前のことになりますが、
「外皮マイスター」という建築の専門知識の試験を受験してきました。
外皮マイスターとは、住宅の構造の複雑さをしっかりと理解し、
構造、耐火、省エネなどを総合的に判断できるための資格です。
最近の住宅は、
温熱等級と耐震等級という、
「等級」が取得できる部分だけを性能向上して、
その他の例えば、メンテナンス性能や劣化性能、漏水などを
度外視してしまう、なんともバランスの悪い住宅が目につきます。
特に断熱性能だけを特別に向上させると、
壁の中の壁内結露対策をしていなければ、
壁の中で結露が発生してしまい、
それがやがてカビや腐朽菌を発生させ、
建物を著しく劣化させてしまいます。
デザインばかりにこだわって、
雨漏り対策をしっかり考えていない住宅は、
漏水によって家の劣化が早まり、
せっかく大切なご家族のお金をかけて、
そして何十年もの返済計画を立てて購入した
住宅の価値を下げてしまうことにつながります。
そういった見栄えや、耳障りの良い住宅ではなく、
本当に価値を持続できる住宅を建てたいと思って、
勉強をしてきた人が取得できるのが、
外皮マイスター資格試験です。
正直、この資格を取得したからといって、
売上が見込めるとか、
何かを独占販売できるとかっていう付加特典がある
そんな資格制度ではありません。
とにかくしっかり学んで、
とにかくいい家をつくりたい!
お客様に価値ある住宅を提供したい!
という思いを持った人が受験しています。
ですから、私もこの資格を取得した理由は、
「良い家を建てたいから」ここにつきます。
でも本当の本当の理由は、
私の師、兵庫県の松尾和也先生が、
「この資格についてしっかり勉強して、取得しておかないといけません。」
という一言でした。
それぐらいに松尾先生の教えを
純粋に素晴らしい教えであると思っています。
それでつい先日、この資格授与式も兼ねて、
東京へ出張へ行ってきました。
合格から半年してようやく資格証授与です(笑)
交流会では、
多くの資格合格者の方にお会いしました。
皆さん意識を高く持たれていて、
工務店の方だけでなく、
外壁屋さんや、屋根屋さんという、
専門分野の方も合格されていて、
意識高くお仕事されているんだなぁと
感じました。
また、ゲスト講師による講演では、
カナダで家づくりの研究をされている伊藤講師から、
カナダの住宅産業の現実と、
日本との対比についてお話をいただきました。
カナダはとにかく国の制度の動きが早く、
あれよあれよという間に、
脱炭素化に向けての制度がまとまっていて、
日本と比べるととても進んでいるということでした。
私、実は高校生の時に、
少しだけカナダに留学していたことがあって、
その時のカナダの住環境があまり良くなかったという記憶と、
現在のカナダの住環境の違いが大きくあって、
カナダが国を挙げているという話にとても納得しました。
日本もそうであってほしい、
もっと制度が早く進んでいってほしい、
そんな風に感じます。
今後は外皮マイスターとして、
住宅をバランスよく建築することをより学んで、
お客様への家づくりに活かしていきたいと思っています。