2025/01/18
学資保険でやっちまった話
目次
娘の卒業で気づく貯蓄型保険の落とし穴

私、伊藤は娘が今年度15歳で今年の3月に中学校を卒業となります。
本当に早いものです。
実は15年前、娘がうまれたと同時に学資保険のつもりで、
とある保険会社の貯蓄型の生命保険を積立ててきました。
当時、学資保険がだんだん改悪されてきていて、
学資保険よりも貯蓄型の生命保険を学資代わりにすると良いと
助言をくれた方がおりましたので。

それが先月の12月の娘が15歳になると同時に払込みが満了となりまして、
「よく払ってきたなぁ」なんて思ったりするこの頃です。
で、学資保険のつもりで組む生命保険ってものは、
私以外の方でも、組み方の目的としては、
中学卒業&高校入試&高校入学か、高校卒業&大学入試&大学入学の為に、
積立貯金をするような感覚でおそらくすると思うのです。
私も当時どんな考えだったかは、
正確に記憶しているわけではないのですが、
娘の中学卒業と同時にその保険を解約して、
手元に学費として置くつもりでいたのですが、
実はこの保険、
15歳で払込満了となるのですが、
16年が経過するまで解約ができないという代物でございました。

1年間、解約もせず、使う事も出来ず、寝かしておかなければいけないようです。
正確には、16年が経過するまでの間に解約することはできますが、
解約をするとおおよそ20%ほど元本割れするというものでした。
”なんてこったい汗”
幸い、貯蓄が嫌いではない私は、
このお金をあてにしなくても、
高校生へと上がらせることができそうですが、
もしもその保険のお金をあてにしていたら、なんて思うとゾッとします。
さらに、これが大学入試を控えての貯蓄だと思ったらやばすぎます。
大学は入試を受けるだけでもお金結構かかるし、
入学金や学費を考えると貯蓄を準備しておかなければ、
きっと対応なんてできないと思うのです。
きっと、保険会社の担当さんは、
この事について当時の契約の時に説明をなさっていたかとは思います。
きっと・・・。
でも、15年前のことなど記憶もしておらず、
保険証書を満期と同時に見た時に、
”え!?”
ってなったわけです。
ですので、これから子育てに入られるご家族は特に気を付けて欲しいのが、
払込みが満了となる年にお金がしっかりプラスになっておりてくるのか?
もっと細かく言うなら、
払込みの月が何月で、
解約したあとで、いつお金が通帳にもどってくるのか?
ということと、
その満了となる年が、お金が必要となる年に設定できているのか?
ということはしっかりとご確認くださいね。
ホント、私みたいな事にならないでほしいです…。
ちなみに私が学資保険のつもりで、
貯蓄型生命保険にかけていた掛金の額は月々11,184円です。
これを15年間、コツコツコツコツと払い込んできまして、
2,013,120円払い込んで参りました。
で、今解約すると1,604,000円ですって(泣)
まーじっすかぁ・・・。約マイナス40万円(泣)
払い込んだお金は間違いなく私が働いて稼いだお金なのになぁ…
なんで払ったお金がマイナスになって戻ってくるのかなぁ…
なんて心の中でつぶやかずにはいられません。
子育てをするための貯蓄なら学資保険よりも…

で、私、住宅のプロとしてお金の勉強を常々しておりましたので、
実はお客様からも家計や保険、投資などお金に関する質問をよくいただきます。
その中でも、今年度から質問が増えたのが、
NISAやiDeCoについてです。
NISAやiDeCoと言えば「投資」=「あぶない」=「損する」という印象がありますよね。
でも、リスクがゼロとは絶対に言えないのですが、
世間でもリスクが低いインデックス型の投資信託で、
投資をすれば結構安全に資産運用ができると私は思っています。
NISAとは?

NISAというのは、国の制度です。
よく、「NISAで投資しようと思っているんですけど」って質問いただきますが、
NISA自体は投資の商品ではなく、あくまで制度です。
どんな制度かを簡単に説明しますね。
投資をすると、資産が増えたり減ったりします。
もしも増えた時に、その投資商品(株とか投資信託など)を現金に換えようとすると、
約20%の税金がかかってきます。
例えば、10,000円積立投資して、1年後に120,000円の払い込みとなったとしますね。
その間に120,000円の払い込んだお金が10%ほど増えて132,000円になったとします。
そこで、この投資商品を現金に換金するとします。
(実際に10%の利回りの投資商品なんてそうそう存在しないので、要注意ください。
あくまでたとえ話です)
そうすると、132,000円-120,000円=12,000円程の利益がでます。
この利益に、約20%の税金が課せられて、
12,000円×約20%=約2,400円
がマイナスされて、
約9,600円が利益として手元に残るというのが一般的です。
この税金を非課税にしてくれる制度がNISAです。
ですので、今回の場合だと、税金を取られて、
約129,600円になるところが、
税金をとられずに132,000円が手元に戻ってくる、
そういった制度です。
良い制度だと思います!
なので、アンチNISAな方々がテレビでたまに見るのですが、
私にはアンチになる理由がわかりません(笑)
どこかのアイドルの星にいて、
現在地球のテレビに出てる元アイドルの方は、
「国がやっていることは何か裏があると思うからやりません」
という何ともよくわからない理由でNISAに対して否定的でした。
まぁ、投資というのは絶対にリスクがつきものなので、
「やらない」と決めている方は、
それはそれで、それがその人のリスクヘッジということなので、
良いかと思います。
学資保険のつもりでNISAに積立て投資をするとしたら…?

とは言っても、
実際にNISAでどんな感じで資産運用できるかを知ったうえで、
どうするのかを決めたっていいですよね。
というか、
15年の前の私がもしも投資信託をきちんと理解していたとしたら、
保険ではなく、間違いなく投資信託を選択したと思います。
というのも、当時はNISAは無かったにしろ、
安全性の高い投資信託で積立てをしていくと、
保険よりも大きな効果を得られるからなんですね。
例えば私が学資のつもりで貯蓄型保険に投資した11,184円を、
娘がうまれた15年前からインデックス投資で積み立ててきたと仮定して、
複利計算器という投資用の計算きではじきますと、
15年後の今、なんと…
2,794,819円(超低く見積もって4%で運用)
って出るんですよね。
これが3%で運用できたと考えても、2,571,007円です。
同じ金額を保険で積み上げて約200万円積み立ててきたのに、
15年目には160万円になってしまう私の貯蓄型保険と(笑)、
同じ金額積み立てて15年目に250万円超えの投資と、
どちらが良いでしょうか?
子育てを控えている方が家づくりと貯蓄を両立するならNISA一択!

私は、保険を使って貯蓄をしていくよりも、
投資で貯蓄を考えていく方をおすすめします。
一見、投資って元本割れするんじゃないの?とか、
暴落するんじゃないの?とか、不安な事も多いと思います。
私も、しっかり勉強するまでは、
投資は怖いものっていう印象でした。
でも、極力安全な投資信託の商品で長期(15年以上)で投資を行うのであれば、
限りなく安全だということも学んでいく事で理解しました。
これが、3年とか5年という短期で貯蓄するということなら、
絶対におススメはしません。
あくまで長期間の貯蓄という目的でという前提です。
ここは絶対に間違えてはいけません。
それにピタッとくるのが、
学費を計画的に貯める学資保険との比較になってくるのです。
では、投資の方が良いというのがなぜなのかお話しします。
NISAでの投資信託のメリット
- いつでも解約ができる(現金化できる)
- 複利の効果が働いて利息が増えやすい
- NISAの活用でプラス分も非課税
- 今、自分のお金がどう推移しているか見える
NISAのデメリット
- 元本割れのリスクがゼロではない
- いつでも解約できるので意思の弱い人は解約が簡単にできてしまう
- やっている人が多くない為、不安と思うことがある
貯蓄型保険のメリット
- 払込期間を満了すれば元本割れしない
- まわりに学資保険、貯蓄型保険をやっている人がいて安心感がある
- 生命保険での貯蓄型なら”薄く”税金の控除がある
貯蓄型保険のデメリット
- 解約の手続きが面倒
- 払込満了を迎えずに解約すると大幅に元本割れする
- 払込満了となっても一定期間たたなければ元本割れするものもある
- 時代によっては円の価値によってインフレに負ける場合がある
こんな感じでしょうか。
家づくりをするご家族が子育てとローンの両立をするなら

上記のメリットとデメリットを踏まえた上で、
住宅ローンと貯蓄の両立を考えてみます。
住宅ローンというのは、絶対に払わなければいけないものです。
優先順位はトップです。
払えなくなったら大事なおウチを取られてしまいますから。
なので、どんな状態でも、例えばコロナ禍のような時でも、
絶対に住宅ローンは支払っていかなければいけません。
(厳しい場合は銀行に相談すれば相談にある程度のってもらえますが)
そんな絶対に支払わなければならないものがある場合、
その他のお金、特に貯蓄に関しては、ある程度融通というか、
自由度がなければいけません。
この時に、貯蓄型の保険を組んでいたとします。
何らかの理由で収入が減少して、住宅ローンを支払って、
貯蓄型保険も払わなければいけないとなった時、
金額に融通がきかないとすると、
生活は一気に苦しくなってしまいます。
これがNISAによる積み立てだとしたらどうでしょうか?
何らかの理由で収入が減少して、住宅ローンを支払って、
生活が苦しいなと感じたら、
一時的にNISAへの掛金を低くコントロールすることが可能です。
そしてその時期を乗り越えたら、
また投資金額を増やせば良いのです。
他にも、一時的に大きなお金が必要となった時、
貯蓄型保険だと、コツコツ貯めてきた金額の70%~80%くらいしか返ってきません。
頑張って働いて積み立てたお金なのに…です。
ぶっちゃけ保険の途中解約は大損です。
でも、投資信託だったらどうでしょうか?
多少、時期にや景気によって元本割れがあったとしても、
30%減額されるということは稀です。(間違っても絶対大丈夫とは言いません)
そう考えると、
住宅ローンという必ずロックしておかなければいけない支払いがあるなら、
それ以外のお金は極力融通がきくように設定しておかなければいけないのです。
人生長いです。
お子さんが15歳、もしくは18歳になるまで、
家計の変化で何が起こるかなんて誰にもわかりません。
わからないからこそ、
自由度の高い、選択肢の多い人生にしなければいけないのではないか?
そんな風に思っています。
今日は、私の貯蓄保険でやっちまった話から、
家づくりと貯蓄のポイントについてお話をさせていただきました。
住宅ローンを借りる上で重要なのは、
住宅ローン金利を見比べることではありません。
住宅ローンとどうやって上手にお付き合いしていくのか?
住宅ローンの支払いが滞ることなく、
その上で、どう満足のいく生活を家族で送ることができるのか?
ここがポイントです。
もしも家づくりのお金のことでちょっと不安だなぁ、
ローン支払いながら生活するのに心配だなぁという方は、
私のところまで相談にお越しください。
他のハウスメーカーさんで既に家づくりを決めてしまっているという方以外なら
ご相談にのります(笑)
というのもね、
他のハウスメーカーで決めているご家族の相談に私が乗ってしまったら、
今、お世話になっているハウスメーカーの担当さんに申し訳ないですし、
そういうお金の問題も含めて私は工務店やハウスメーカーは、
知識を活用してお客様の人生を守れるご提案をするものだと思っていますから。
お客様をお金の問題で不安にさせてはいけないと思うんですよね。
ということで、
この物価高だからこそ、しっかりとお金について考えて、
安全に家づくりをしたいというご家族は、
イトー工務店の伊藤めがけてお問い合せください。
長文読んでいただきありがとうございました!