家づくりを考え始めたくらいのお客様からよくいただく質問に、
「住宅ローンを払っている最中に、もしも自分が交通事故とかにあって、
死んでしまった時の事を思うと、なかなか家を建てる事に踏み切れなくて・・・。
だからと言って、お金がすごく沢山あるというわけでもないし・・・。」
こういった事をいただきます。
やはり、家族に大きな大きな負債を残したまま、
天国に旅立つのはツライ...そんな風に思いますよね。
でも、ご安心ください。
結論から言いますと、住宅ローンはおウチを建てて、
住宅ローンを返済開始すれば、もしもの自分が亡くなってしまっても、
家族にほぼ迷惑をかける事はありません。
今日は、そんなお話をしていこうと思います。
住宅ローンを組むと、ほとんどの人が入らなければならないものに、
「団体信用生命保険(だんたいしんようせいめいほけん)」というものに加入をします。
これ、長ったらしいので、「団信(だんしん)」と略されることが多いので、
「団体信用生命保険って知ってますか?」とお客様に聞くと、「???、知りません。」という方も、
「じゃぁ、団信って知ってますか?」と聞きなおすと、「あぁ、聞いたことあります!」という
ご返答をいただくこともあります。
また、団体信用生命保険や、団信という名前は覚えていなくても、
「もしも返済開始してから亡くなってしまうなんてことがあると、
住宅ローンもなくなるという事は知ってますか?」
とお聞きすると、「なんとなく、聞いた事があります。」という答えをいただくときもあります。
じゃぁ、その団信ってどんなものなのでしょうか?
団体信用生命保険は、住宅ローンを組むと勝手についてくると思っている方が多いのですが、
(まぁ、実質払っていると、そんな感覚なのですが)実は、
銀行がボランティアでやっている事ではまったくありません(笑)
そこまで銀行さんは優しくありませんから。
団体信用生命保険と言うくらいですから、保険会社がしっかりと後ろについていて、
金利の中から保険料が支払われていると思ってください。
なので、住宅ローンを支払っている以上は、
保険料を支払っている生命保険もくっついているんだという事を忘れてはいけません。
これはまた別の機会にお話ししたいと思いますが、
安心安全に家づくりをし、その後も安心安全に暮らしていくには、
この団信というものは、ある意味「要(かなめ)」の要素を秘めています。
団体信用生命保険(団信)はいろんな種類があります。
①住宅ローンの金利に含まれている、通常の団体信用生命保険(団信)
②3大疾病特約付き団体信用生命保険(3大疾病とはガン・心筋梗塞・脳卒中)
③ワイド団信(持病のある方でも入れる可能性のある団信)
おおまかにこの3種類ではないでしょうか。
中には、ガン団信という名前でガンの診断を受けたら適用されるものなど、
細かくあげると結構な数があります。
通常の団信と3大疾病特約付き団信では、
金融機関によって違いがありますが、おおよそ0.2%~0.8%くらいの
金利の上乗せで支払う事になります。(金融機関によってけっこう差がでますね)
これは、3000万円程借入れたとしたら、
0.3%の時は月々の支払いが約4,300円差で、合計で約180万円の差額が出ます。
0.8%の時は月々の支払いが約12,000円さで、合計で約500万円の差額になります。
さすがに500万円の差額はちょっと・・・、と思ってしまいますよね。
これに関しては、価値観が伴うのでよくよく考えていただけたらと思います。
3大疾病特約付きの団体信用生命保険(団信)では、
実は、単純に診断が下りたから即日、住宅ローンが亡くなるというわけではありません。
ここで、3大疾病特約付きの団体信用生命保険で知っておいていただきたい事があるので、
覚えてください。3大疾病特約付きは、保険会社ごとで、適用されるかされないかの
ルールが違います。
そこで、ここではフラット35という住宅金融支援機構の住宅ローンを借りる際に
ついてくる支援機構型団信というものでご紹介します。
まず、3大疾病それぞに対するルールですが、
<ガン>
上皮内がんや皮膚の悪性黒色腫以外の皮膚がんは、保険が適用されません。
また、団信の保証開始の日から90日以内にガンの診断をうけたら、保険が適用されません。
<心筋梗塞>
心筋梗塞を発病して、医師の診療の日から60日以上働けない状態が続いたと医師から診断がされたときや、
心筋梗塞の治療を目的として、手術を受けた時に適用されます。
<脳卒中>
脳卒中をを発病して、医師の診療を受けた日から、60日以上、言語障害、運動失調、麻痺などの
後遺症が継続したと医師によって診断されたときや、脳卒中の治療を目的とした手術を受けた時に適用されます。
ここにあるように、ガンなら種類によって下りないものがあるという事を知っておかなければなりませんし、
心筋梗塞や脳卒中の場合は、診療を受けて60日(2ヵ月)働けなかったり、
後遺症が残る状態にならないと、下りてこない事を知っておかなければなりません。
団信の中には、この条件とは違って、
上皮内ガンでも、一時金として下りてくるものも過去見たことがあるので、
団体信用生命保険(団信)は金融機関の後ろについている団信の保険会社によって、
違いがあるのです。
住宅ローンを考えるさいに、もしも三大疾病が必要だと感じたら、
金融機関の後ろにどんな保険会社がいるかまで知っていると有利になりますね。
団信の事を知らない時には、
もしも自分に何かあったら、月々、多額な住宅ローンの支払いで家族に迷惑をかけてしまう…
と思っていても、団信の存在を知っていただけると、少し気が楽になりませんか?
次は、ずっと家賃を払っているのと、
家賃よりも高い住宅ローンを支払っていくのと、
どちらの方が安心安全かをシミュレーションをしていきましょう。
仮の設定として、30歳のご主人様がおみえの4人家族(夫婦・子2人)で、
駐車場込みの7万円の家賃を支払い続けていくご家族と、
住宅ローンを家賃よりも2万円高い9万円で支払っていくのの、将来的な金額の差を見比べていきます。
今回はシミュレーションとして比較しますが、
実際に、家賃と住宅ローンを丸ごと比較することが良くないという事は、
こちらの家賃や金利についてのコラムでお伝えしている通りです。
経過年数 | 家賃の支払い額 70,000円 | 住宅ローンの支払額 90,000円 |
10年後(40歳) | 8,400,000円 | 10,800,000円 |
20年後(50歳) | 16,800,000円 | 21,600,000円 |
30年後(60歳) | 25,200,000円 | 32,400,000円 |
40年後(70歳) | 33,600,000円 | 37,800,000円 |
50年後(80歳) | 42,000,000円 | 37,800,000円 |
30歳でおウチを建てた方も、人生80年時代なんていうので、50年後までシミュレーションしてみると、
家賃と住宅ローンを比較すると、420万円の差が出てくることがわかります。
40年後の時点で家賃と、住宅ローンの金額が近づいてきているのも、
家賃はいつまでも支払い続ける必要がありますが、
住宅ローンは35年後に終了するので、そこからはローンがかからないという計算になるわけです。
定年後の働けない状況でも家賃を支払っていかなければいけない人生が良いか、
働いてお金を稼げる時に、しっかりと計画的に返済をして、
定年後には住居費が極力かからないようにする方が良いか、
数字を見るとかなりリアルに出てきますよね。
では、次に住宅ローンを支払っている20年後に、
もしもご主人様が交通事故などで亡くなってしまった場合のシミュレーションです。
経過年数 | 家賃の支払い額 70,000円 | 住宅ローンの支払額 90,000円 |
10年後(40歳) | 8,400,000円 | 10,800,000円 |
20年後(50歳) | 16,800,000円 | 21,600,000円 |
30年後(60歳) | 25,200,000円 | 21,600,000円 |
40年後(70歳) | 33,600,000円 | 21,600,000円 |
50年後(80歳) | 42,000,000円 | 21,600,000円 |
金額の部分以外にも考えていきましょう。
もしも20年後にご主人さまにもしもの事があったとしたら、
選択肢として、奥様の実家にもどるという選択もあるかもしれませんが、
もしも、他の兄弟が実家に既に入ってしまったとしたら帰るに帰れません。
奥様がその時まで専業主婦やパート職だったとしたら、
家賃70,000円はかなり高額だと思うので、例え遺族年金が入ってきたとしても、
おそらくそこから働き始めたり、
急きょ安い家賃のアパートに引っ越さなければなりません。
もしくはお子さんが成人していたら、お子さんに助けてもらいながら生活をするという
選択もありますが、どの選択にしても、旦那さんが亡くなったという精神的なストレスに加えて、
生活を成り立たせる為のストレスは絶対についてくることでしょう。
経過年数 | 家賃の支払い額 70,000円 21年後から家賃を50,000円に | 住宅ローンの支払額 90,000円 |
10年後(40歳) | 8,400,000円 | 10,800,000円 |
20年後(50歳) | 16,800,000円 | 21,600,000円 |
30年後(60歳) | 22,800,000円 | 21,600,000円 |
40年後(70歳) | 28,800,000円 | 21,600,000円 |
50年後(80歳) | 34,800,000円 | 21,600,000円 |
もしも、旦那さんが亡くなった後に、家賃50,000円のアパートへ引っ越したとしても、
30年後の状態は、住宅ローンを超えてしまう計算になります。
このように、住宅ローンを支払っているという事は、
家族が安心安全い暮らす為の保険を支払っているという事と同じだという事ができます。
よく家を建てるパパさんが言います。
「一生ローンを払っていくから、ある意味、命がけで家を建てるってことだな(笑)」
笑いながらご家族と話しています。
しかし、実際はどうでしょうか?
団体信用生命保険(団信)を組んで、自分の命と引き換えに、家族の生活の場を残していく…
本当の意味で命がけなんです!
これが、『家を建てて家族を守る』という家づくりの真実なのです。
ですから、私思うのですが、
本気で命がけで家を建てるお客様に駆け引きとか、営業マンの利己的な価値観で、
その方の家づくりをぶち壊すことなんて絶対にあってはならないのです。
でも、まだまだ住宅業界は、
己の成績の為にお客様に対して、しっかりとした未来の生活の情報をお伝えせずに、
自社の商品の良い所ばかりを語っている営業マンがいると聞きます。
非常に残念ですが、彼らも仕事なので仕方がないと言えば仕方がないですよね。
だとすれば、あなたのご家族の人生はあなた自身で守らなければなりません!
今回のような、住宅ローンの中でも、団体信用生命保険(団信)という、
ちょっとマニアックな部分や、住宅ローンの金利の事、
他にもどんな金融機関を選ぶのが一番良いかの比較など、
学べる機会をご用意しています。
イトー工務店では、住宅ローンについて、
個別にしっかりとお伝えする勉強会をご用意しています。
今回、住宅ローンについてもっと知っておかないと!と、
危機感を感じられた方は、ご予約制になりますが、
一度、イトー工務店にお話を聞きに来て下さい。
過去、アンケートでの満足度97%の勉強会です。
大人数での勉強会風景
マンツーマン形式での勉強会風景
ちなみに、先に申し上げておきますが、
勉強会中に「年収いくらですか?」とは絶対に聞きませんし、
明かして頂く必要もありません。ご安心いただきご予約ください。
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